風船

見つけた心に戸惑う日々の中で
ときに闇の中へ足を踏み入れてしまう

奥へ奥へと
見えぬ出口を探し彷徨う

気持ちが定まらなくて
風船のようにふわふわと
風に吹かれ流れていく

君はどこにいるのだろう

この風船は君へ辿り着くだろうか
それとも割れてしまうだろうか

闇の中　光の出口を探して
心の風船は彷徨い続ける

変革者

街の外れにある大きな桜樹
もう何年も花を咲かせていないという
毎年同じ月日に訪れても
桜樹はピンクの羽衣を着けていない

でも私にはわかる
長い年月の中で
花を咲かすときがくるだろう
それは見事に

…けれど
私の中で花が咲くことは
きっとないだろう…
ずっと…感じていた

誰も好きになってはいけないと

それが変革者の運命(さだめ)ならば…

素直

忙しい日々
仕事の追われる毎日
ふっと気が弛んだとき
頭の中をよぎるのは
思い浮かべるのは

あなた

本当に　自然に
あなたの顔が浮かんだの

あなたに会いたい　
顔が見たい　そう思った

「自然と心が向かう先」
そう言った人がいた

私の心が自然と向かう先
そこにあなたがいた