海

澄みわたる空と海を
一人見つめる

聞こえるのは風の音と波の音
ただそれだけ
たったそれだけなのに
"大きい"と感じる
自分の小ささを思い知らされる

どんなに強がっても
どんなに意地を張っても
敵わない

耳を澄ませば風の音と波の音
聞こえてくるのはただそれだけ

"ゼロ"に戻れと
ただそれは終わりではなく始まり
そして自分の思うままに

澄みわたる空と海を
一人見つめる
聞こえてくるのは風の音と波の音
ただそれだけ

雫

泣いて 泣いて
途切れることなくあふれ出る涙は
まるで井戸水のよう‥

泣いて 泣いて
想いのすべてを託して
涙と共に…流そう

泣いても　泣いても
とめどなく流れ落ちる涙
想いの深さだけ流れ落ちる

枯れることなく
その涙は流れ続ける

そう 笑顔が戻る日まで

月光

月の光
後ろから照らす月の光
街灯とはちがう光
月の光に浮かび上がる影
影の周りを淡白く　ときに蒼く光る月光
優しく包まれている気さえする

澄んだ空気の中
吐く息は白い
喧騒から離れた街路地
人影もなく街灯もない
あるのは月の光だけ

陽の光とは逆で静けさをくれる
心の中を覗かれてるような気がして
月を仰ぎ見る

月の光に浮かび上がる影
その光に包まれながら
静寂の中をまた歩き出す